Einsame Menschen (1)

帝国暦472年6月6日

この日は、この年の聖霊降誕祭にあたっていた。

窓辺に置かれたカウチに寝そべり、パウル・フォン・オーベルシュタインは白樺の森の向こうの湖を眺めている。城の西塔、最上階の4階である。

午後10時を回ったところだが、外はまだ十分に明るい。惑星オーディン北半球の高緯度地帯に位置するこの場所は、夏の日没が遅い。太陽がいつまでも西の空にとどまり続け、黄昏色の夕暮が何時間も続くのである。湖は本来の青い色を失って、浅い角度で射し込む黄金色の光を反射していた。

「若様、そろそろ」

ラーベナルトの声に小さなため息で返事をして、オーベルシュタインは立ち上がった。続き部屋の寝室では、先ほど結婚の誓いをした人が待っている。

初夜なのだ。

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